メッシュは多面体形状を表現するための描画アイテムです. メッシュのクラスはGRMeshです. メッシュを作成する方法には
ディスクリプタを用いて手動で作成する
FileIOモジュールを利用してファイルからメッシュをロードする
の二通りがあります. 後者の方法では,モデリングソフトで作成し,Direct3DのX形式などで出力したファイルから形状をロードすることができます. 詳しくは#.#.#章を参照してください. また,メッシュのみをロードする簡易機能としてFWObjectIf::LoadMeshが用意されています.
以下では前者の手動構築の方法について説明します. メッシュのディスクリプタは次の通りです.
GRMeshDesc |
||
vector<Vec3f> |
vertices |
頂点 |
vector<GRMeshFace> |
faces |
面 |
vector<Vec3f> |
normals |
法線 |
vector<GRMeshFace> |
faceNormals |
面法線 |
vector<Vec4f> |
colors |
色 |
vector<Vec2f> |
texCoords |
テクスチャ座標 |
vector<int> |
materialList |
マテリアルリスト |
vectorはC++の可変長配列コンテナです. verticesは頂点座標を格納した配列です. ただし頂点座標を設定しただけでは形状は定義されません. メッシュは面の集合ですので,facesを設定する必要があります. GRMeshFaceの定義は以下の通りです.
GRMeshFace |
||
int |
nVertices |
頂点数 |
int |
indices[4] |
頂点インデックス |
nVerticesは1つの面を構成する頂点数で,3か4を設定します. indicesにはnVertices個の頂点インデックスを設定します. このとき
が番目の面の番目の頂点座標となります.
GRMeshDescのメンバ変数の中でverticesとfacesは必須ですが, その他のメンバは必ずしも設定する必要はありません. normalsは各頂点の法線の向きをを格納する配列です. normals[i]がvertices[i]の法線を与えます. normalsを省略した場合,法線は自動生成されます. このとき,各頂点の法線はその頂点を共有する面の法線の平均で与えられます.
normalsに加えてfaceNormalsを設定した場合,異なる方法で法線が与えられます. このとき
が番目の面の番目の頂点に対応する法線となります.
colorsは頂点色です.colors[i]が番目の頂点の色を与えます.
texCoordsは頂点ごとのテクスチャUV座標を与えます. テクスチャを描画するには,メッシュに割り当てるマテリアルにテクスチャファイル名が設定されている必要があります.
materialListは面ごとに異なるマテリアルを割り当てるために用います. materialList[i]が番目の面のマテリアル番号を与えます. ただし,番号に対応するマテリアルは別途メッシュに割り当てておく必要があります.