研究紹介
物理シミュレーション
実世界の物体は物理法則にしたがって動作する. VR世界の物体も物理法則に基づいて動かすことで実物体と同様に振舞う.力覚インタフェースを用いるとVR世界の物体に直接触って動かすことができるが, その動きを作るためには物理シミュレーションが必要になる. それに,物理シミュレーションは見ていて自然で面白い.
接触形状解析を用いたペナルティ法によるリアルタイム物理シミュレータ
力覚提示に使用できる更新が高速な剛体運動シミュレータ. 接触力の計算にはペナルティ法を用いている. ソースコードはSpringheadのソースに含まれています.水面と抵抗力のシミュレーション
バーチャルリアリティ開発環境 Springhead
力覚+剛体運動シミュレーションを実現するライブラリ群. 佐藤研と東工大ロボット技研の学生とともに開発・使用している. Springhead のホームページ物理シミュレーションについて調査
物理シミュレーションについて,インターネット上のリソースをざっと探して比較した.(2001年) 調査結果物理シミュレーションについての講演
ゲームのための物理シミュレーション技術(ppt)バネダンパ係数の選び方についてのメモ(pdf)
剛体の運動シミュレーションのどこが難しいのかについて(ppt)
力覚提示
人は主に手を使って空間に働きかける. 手には感覚があり,脳は手と空間の状況を捉えながら手を制御する. 力覚提示装置は手の感覚の一部を満足させることで, 脳が手を動かすのを助け,仮想世界の操作性を大きく向上させる.
しかし,現時点では多くの力覚提示装置があるにもかかわらず十分に応用されていない. 私はこれは力覚提示システムが次のような難しさを抱えているためだと考えている.
- 力覚提示装置の高速制御(画像は大体60Hzで十分だが力覚は1kHz程度の更新が必要)
- 提示すべき力を求めるための安定で高速な動力学シミュレータ(画像用に比べ高い位置精度と安定性が必要)
これらの困難の解決法と簡便なAPIを構築するための切り口を明らかにすることで, 力覚提示システムの構築を容易にし,気軽に力覚提示を利用できるようしたいと考えている.
SH4ボードによる超高性能フォースディスプレイドライバー
現在佐藤研ではWindows PCでSPIDARの制御を行っているが,これが 制御性能のボトルネックになっている.そこでまず,誰でも手軽に使えるリアルタイムOS開発環境を構築し, それを利用した,超高性能フォースディスプレイドライバーを開発したいと 考えている.
モータドライバはCyverseに委託,共同開発している.
USB2.0 SH4なし版のドライバの資料
開発中の開発環境Springheadの連絡ページ.ソースツリーもこちら
力覚提示装置SPIDAR
佐藤研究室では十年以上にわたって糸を用いた力覚提示装置SPIDARを研究/使用している.
糸を用いたSPIDAR方式は,簡単にハードウエアを作ることができる上,
比較的性能が良いと言う利点があるが,力覚計算が難しいと言う問題があった.
2001年春,SPIDAR方式一般に使用可能な力覚提示アルゴリズムの開発に成功したため,この問題は解決した.
ワイヤ駆動型力覚ディスプレイのための提示張力の計算方法
これによりSPIDARは誰でも手軽に利用できる力覚提示装置になったと言える.
SPIDARについてのWeb上のリソースへのリンク集
オリジナルSPIDAR
佐藤研の研究紹介金時学さんのページ
7自由度グリップタイプ SPIDAR-G
金時学さんのページサイヴァースの3次元グリップのページ
4+4本指タイプ 8-SPIDAR
ソムサックさんのページSPIDARUS
Laroussi BouguilaさんのSPIDARユーザ'sページその他のワイヤを用いた力覚提示
Nong Lin さんの
"MODELING AND ANALYSIS FOR THE CABLE-SUSPENDED HAPTIC INTERFACE"
有本・川村・伊坂研究室 「ワイヤ駆動システムの研究」