Springhead Libraryをビルドするには
1. CMakeを使用してMakefile/Solution fileを生成する
2. 生成されたMakefile/Solution fileを用いてビルドする
の2段階が必要です。
以下では、CMakeの生成物(*ビルドの生成物ではありません*)を格納する 作業場所(ディレクトリ)を"build "として話を進めます (作業場所の名前は任意で構いません)。
CMakeにはConfigureとGenerateの2段階があります。
コマンドプロンプトの場合は、1回のコマンドで両方を実行できます。
generatorの 詳細は、コマンドプロンプトでcmake –helpとすると確認できます。
generator を省略した場合のデフォルトは、unixではMakefileが選択されます。 またWindowsの場合には、 インストールされているVisual Studioの最新バージョンがが選択されるようです。 ただし、マシンアーキテクチャは自動的には判定されません。 64ビットマシ ンの場合には -A x64を指定してください。 これを忘れるとVisual Studioのプラットフォームがx64となりません。
generator の例
Windows: | -G "Visual Studio 16 2019" -A x64 | ||
unix: | -G "Unix Makefiles" | ||
libtype は生成するライブラリのタイプを指定するパラメータで、 次の何れかを指定します。
Windows: | -D STATIC (SHREADは指定できません) | ||
unix: | -D STATICまたは -D SHARED | ||
通常ライブラリタイプはファイル"CMakeSettings.txt"で指定しますが、 パラメータlibtype の指定はそれより優先します。
cmake–guiを利用する場合は、 まず、次の画面でConfigureボタンを押します。
"build "ディレクトリがなければ作成するかどうかを尋ねられ、
次にgenerator指定画面となります。
最後に図1 のGenerateボタンを押します。
以上で、"build "以下にMakefile (unixの場合) またはsolution/project file (Windowsの場合) が生成されたはずです。
ライブラリのビルドについては特に説明することはありません。
unixの場合
ディレクトリbuild へ移動してmakeコマンドを実行してください。 ライブラリファイルは".../Springhead/generated/lib"に生成されます。
インストール先を指定した場合(“ 0.2.2 インストールディレクトリの設定 ”参照)には、 makeコマンドの代わりにmake installコマンドを実行してください。 ライブラリファイル(及びヘッダファイ ル)は指定した場所にインストールされます。
Windowsの場合
ディレクトリbuild へ移動して"Springhead.sln"をVisual Studioで実行し、 プロジェクトSpringheadをビルドしてください。 ライブラリファイルは
".../Springhead/generated/lib/<arch >"に生成されます。 <arch > はマシンのアーキテクチャに従い、 "win64"または"win32"のいずれかです。
インストール先を指定した場合(“ 0.2.2 インストールディレクトリの設定 ”参照)には、 プロジェクトSpringheadのビルドに続けて プロジェクトINSTALLを(プロジェクトのみ)ビルドしてくださ い。 ライブラリファイル(及びヘッダファイル)は指定した場所にインストールされます。
Springhead Libraryを使用したプログラムの実行時にDLLが見つからないというエラーが発生した 場合には、
32ビット環境のときは | — |
".../Springhead/dependency/bin/win32" |
64ビット環境のときは | — |
".../Springhead/dependecny/bin/win64"と ".../Springhead/dependecny/bin/win32" の両方 |
にパスを通してください。 Visual Studioから実行するときは、 プログラムのプロパティを開き、 [構成プロパティ]—[デバッグ]—[環境] に “ path=上記のパス”とします。